120~130mmクラスの小型ダイビングペンシル
食い渋る状況にはめっぽう強いルアーで
ラピードF130やガチペン130など
各メーカーから様々な商品が出ていますね
でも、こう思っている人もいるはず

で、結局どれを買えばいいの?
メーカーの好みで選べばいいの?

ラピードとガチペンとあるけど
見た目は似てるけど何が違うの?
そもそも使い分けは必要?
そうなんです。
形が似ていてほぼ一緒に見えてくる
だから使い勝手も同じように見えてくる
かといって、
ダイビングペンシルは値段が高いので
両方試してみるほど散財してられない
釣りという趣味に
かけられるお金なんて限られていますから
自分もひしひしとそう感じながら…
結局、散財してしまいました
ダイペンが好きなので仕方なし(笑)
ということもあって
1年を通していろんな季節に投げ倒して
両方とも使い込んで得た結論は…
私のような素人目線では
飛距離やアクションは大して変わらないけど…
それぞれ得意とする状況があって
やはり使い分けは必要
という感じです
その理由を詳しくお話していきます
ラピードとガチペンの得意・不得意
最初にお伝えしましたが
双方の飛距離やアクションに
大きな違いがあるわけでもなく
そこについて長々と語っても
時間の無駄だと感じる人も多いので
飛距離とアクションについては割愛します
で、肝心なのが
ラピードとガチペン、
それぞれが得意とする状況と
使い分け方についてです
結論を先に言っておくと…
☆一般向けの結論
ガチペン:荒れてるときに強い
ラピード:凪のときに強い
☆マニア向けの結論
ガチペン:低水温期はコレ一択
ラピード:適水温~高水温期はコレ一択
私はこう考えています。
マニア向けって何やねんって感じですが(笑)
ここからその理由を説明していくのですが、
長くて難しい話に入るので
少し我慢しながら読んでくださいね。
でも難しい分、
ルアーの選び方の本質が見えるように
内容を精査していますから安心してください!
肝は「ヘッドの太さの違い」
最初にこうお伝えしました
☆一般向けの結論
ガチペン:荒れてるときに強い
ラピード:凪のときに強い
同じような細身のダイペンなのに
状況によって得意・不得意がわかれる理由は
ヘッドの太さの違いにあります
見るのそこかよ!
って感じなのですが、
ラピードとガチペンは
全体的な太さは同じに見えても
ヘッド部分の太さが微妙に違います
▽左:ガチペン 右:ラピード▽
△左:ガチペン 右:ラピード△
この色だとわかりにくいかもですが
じっと凝視してみると
ガチペンの方がヘッドが少し太いです
で、ヘッドが太いガチペンの方が
ルアーを泳がせたときに
水中に潜りやすくなります
これは、ヘッドが太いほど
ヘッドが水流をたくさん受けて
ヘッドの上を流れる水流が
ルアーを下方向に
押さえつけてくれるためです
しっかり潜ってくれるということは
水面が荒れている状況でも
安定してダイブしてくれるということ
だから「荒れてるときはガチペン」
という結論に至りました
逆にラピードはヘッドが細いので
ヘッドが受ける水量が少なくて
海面が荒れているときはちょっと苦手ですね
ただ、ガチペンのように
ヘッドが太ければ
もちろんデメリットもあります
浮き上がりが遅くなります
ダイビングペンシルは
ストップさせると立ち浮き姿勢になり
次のアクションに移行することができます
でも、ヘッドが太ければ
ルアーが立ち浮き姿勢に戻ろうとするときに
ヘッドが受ける水の抵抗が大きくなるので
立ち浮き姿勢への戻りが遅くなります
こうなると、
ルアーをストップさせてから
次のアクションに移行するまでの間に
不自然な間ができてしまうので
スレた魚は見切ってしまいます
ガチペンの弱点はこうした
立ち浮き姿勢に戻るまでの遅さです
海面が荒れているときは
波の力でルアーが押し上げられるので
イイ感じに浮き上がってくれますが
凪のときだと
「うわーー、ちょっと遅い」ってなります
その点、ラピードの方がヘッドが細く
ヘッドが受ける水の抵抗が小さい分
浮き上がりが速いので
凪のときはだんぜんラピードです
水温によって水の比重が変わることに配慮
ここからはマニア向けの結論です
でも、初心者の方でもある程度は
知っておいた方がいいかもしれません
最初にこうお伝えしました
☆マニア向けの結論
ガチペン:低水温期はコレ一択
ラピード:適水温~高水温期はコレ一択
先ほどのヘッドの太さの話の延長になりますが
まず、大事なお話をしておきます
季節・海水温によって
ルアーの動きは大きく変わります
具体的に言うと
☆低水温期
水が重く、ルアーが浮きやすい
→ガチペンの方が使いやすい
☆高水温期
水が軽く、ルアーが沈みやすい
→ラピードの方が使いやすい
という感じです
順を追って説明します
低水温期はガチペン一択
まず、初冬・真冬・初春の低水温期
水温が15℃を下回るときは
水の比重が重くなります
これには2つの理由があって
1つ目は雨があまり降らず
海水の塩分濃度が高いから
塩の重さの分だけ水が重くなるためです
2つ目は、
水が冷たいときは水が凝固して
圧縮された水は重くなるためです
生き物も寒くなると
こたつで小さくくるまって
寝たくなりますよね
それと同じで水もまた
冷たいときには水分子が縮こまって
水全体の体積が小さくなります
水が凝固したとはいえ
海水を構成する中の成分は変わりません
その水がギュッと固まるということは
同じ体積あたりの重さが重くなり
「冬の水は比重が重くなる」
という結論に至ることができます
水の比重が重くなると相対的に
ルアーが水と比べて軽くなるので
ルアーは浮かびやすくなってしまいます
ラピードはヘッドが細く
水の抵抗が小さいので
浮き上がりやすいと前述しましたが
それが災いして
ラピードは、冬の比重が重い海水では
浮かびすぎてしまいます
だから、ルアーが浮き上がるときに
不自然な浮き上がり方をしたり
頭側がうまく潜り込まず
頭だけ水面上をすべることもしばしば
こういうときはガチペンのように
ヘッドが太くてよく潜るものの方が
スイム時の動きが各段によく
ルアーが浮き上がるときも
ガチペンのヘッドが
イイ感じに水の抵抗を受けて
浮き上がる速度をセーブしてくれます
以上が、「低水温期はガチペン一択」
と言った理由です
適水温・高水温期はラピード一択
先ほどとは逆で
水温が高い時期は
水の比重が軽くなります
春の終わりの梅雨時
夏や秋などは雨が多く
雨が海水の塩分濃度をうすめて
真水の割合が増えることで
海水が軽くなります
さらに暖かいときは
水分子が動き回って水が膨張するので
同じ体積あたりの海水の比重は軽くなります
水の比重が軽くなるということは
水と比べて相対的に
ルアーの比重は重くなります
ということは、
ルアーが沈みやすくなるわけですね
そして、ルアーが沈みやすい状況において
ガチペンのように
ヘッドが太くてしっかり潜るものだと
潜りすぎてしまいます
しかもガチペンはラピードより
浮き上がりが遅いので
ルアーが沈みやすく
浮かびにくい高水温期では
ルアーが浮くまでにモタモタして
魚に見切られてしまいます
対してラピードは
ヘッドが細くて抵抗が小さく
浮き上がりやすいので
高水温期で水の比重が軽く
ルアーが浮かびにくい状況では
ラピードの方が使いやすいってことです
フックセッティングで少しは弱点を補えるけど…
ガチペンの「浮き上がりにくい」性質
ラピードの「浮き上がりすぎる」性質
それぞれの短所が際立ってしまう場合は
フックセッティングを替えて
ルアーの比重を調整してやるのが効果的
ガチペンが
浮き上がりにくくて
使いにくいと感じるなら
たとえば後ろ側だけ
シングルフックを2本抱き合わせにして
後ろ側を重くしてやると
テコの原理が働いて
ルアーを止めたときに
ヘッドが浮き上がりやすくなります
逆に「ラピードが浮かびすぎる」
と感じるなら
フロント側のフックを重くしたり
比重の重いフロロカーボンの太い糸を使って
糸の重みでルアーを沈みこませる
などの方法で少しは解決できます
でもさすがに
朝マズメのワンチャンスを
ものにしなければならないときだと
朝イチからリーダーの太さや
適合するフックの
答え合わせをする暇は当然ありません
そもそもルアーがキレイに動いているか
暗くて見えませんし
セッティングの正解を探している間に
時合が終わってしまうこともあります
だからこそ、
各ルアーの長所や使いどころを理解して
今日の水温や想定される塩分濃度
海面の状況的に考えて
今日はガチペンが合ってるな
今日はラピードが合ってるなという形で
スピーディーに適材適所を考えて
当てはめていく方が
圧倒的に釣果に結びつきやすいです
というわけで結論を振り返って
締めくくりとします
ガチペン:荒れてるときに強い
→低水温期はコレ一択
ラピード:凪のときに強い
→適水温~高水温期はコレ一択
最後までお読みいただきありがとうございました
コメント