今回の記事では
ダイビングペンシルの愛好家として
マリアから発売されている小型ダイビングペンシル
ラピードF130について解説していきます
ラピードはもはや定番と化した名作ルアー
生産も安定しているので手に入りやすく
誰でもどんな状況でも使いやすい
オーソドックスなダイビングペンシルです
ダイペンといえば沖磯で使われている印象ですが
F130というサイズは沖磯だけでなく
漁港や激戦区の港湾など
身近なポイントでも使えるルアーなので
おすすめできる一品です
そんなラピードF130を忖度なしで
徹底的にインプレしていく記事にしたいと思います
ラピードF130の概要
・全長:130mm
・自重:30g
・フック:2g前後(ST-56 #1を推奨)
シーバスロッドでも扱える自重と引き抵抗
ショアジギングロッドだと
ML~Mクラスの柔らかいモデルが扱いやすいルアーです
小型サイズのダイペンということで
・マイクロベイトパターンに有効
・激戦区のスレた青物に有効
・魚とのコンタクト率の高い小場所攻略に有効
・荒波は苦手だけどサーフにも有効
・40cm級の小型青物~大型青物まで幅広く対応
っていう感じで
ラピードF130が有効で投入したくなるシーンは様々です
トップといえば、
水面に出るような活性の高い魚を釣る道具
という一般的な考え方がありますが
その先入観とは反して食い渋る魚に非常に効果的
ラピードF130などの小型ダイペンは小型のシルエットで
しかも水面で泡をまといながら泳ぐため
ルアーのシルエットが見切られにくいので
とくにマイクロベイトパターンや
ルアーを見すぎてスレた魚への
対応力がズバ抜けています
そんなラピードF130の魅力を
ご紹介していこうかと思います
実際の使用感をインプレ
飛距離
後方重心、かつ固定重心なので
飛行姿勢がキレイでよく飛びます
素早く竿を振り抜くよりは
じっくり竿に重みを乗せながら投げる方が
飛行姿勢がキレイでよく飛びます
最大で70mほどの飛距離を誇り
バッドコンディションでも55mほどは安定して出るかと
浮き姿勢と浮上速度
後方に重心が寄っているため
浮き姿勢はほぼ垂直で
軽く前のめりな角度になるぐらいです
△浮き姿勢はこんなもんかな△
アクション後の浮上速度は速めで
アクション→ストップ→浮上→次のアクション
というスパンを速くして
不自然な間を置かずに
見切られにくい展開を構築していくのが得意なルアーです
△他社製品(ガチペン)との比較△
→ラピードはヘッドが細く浮き上がり時の抵抗が小さい
Rapidoはイタリア語で「素早い」という意味
他社製品と比べて細いヘッド部分は
浮き上がり時の水の抵抗が小さく
素早い浮き上がりを可能にしてくれるので
その名のとおり、素早いアクション展開が可能です
アクション
ロングジャーク
基本的にはロッドを横方向にサビく「ジャーク」で使用
ショートジャークとロングジャークを
状況に応じて組み合わせて使うのが無難です
基本となるロングジャークでは
立ち浮き姿勢からルアーが水面直下まで潜り
泡をまといながら素早いアクションで泳いでくれます
泳ぎの軌道としては
タイトなS字アクションで
スレた魚でも一発で口を使いそうな
お気に入りのアクションです
ショートジャーク
ベイトサイズが小さくて
ベイトの遊泳力が弱い場合は
ショートジャークが有効です
立ち浮き姿勢をキレイにつくってから
ショートジャークで誘いを入れると
泡をまといながら50cm~1mほど前進します
こうするとマイクロベイトの遊泳速度に合わせて
ゆっくり1点を攻めることができますし
移動速度が遅いからといって
泡をまとうので見切られにくいのが推しポイント
繰り返しにはなりますが
ラピードはヘッドが細く
アクション後のヘッドの浮き上がりが速いので…
アクション後にすぐに姿勢を戻して
次のアクションをくわえて次の泡をつくるまでの
スパンを速くすることができるため
泡でシルエットをぼかし続けることが可能
・マイクロベイトパターン
・日中のドピーカンな状況
・ベタ凪
といったルアーを見切られやすい展開では
ラピードのショートジャークが無類の強さを発揮してくれます
ドッグウォーク
ラピードF130はダイビングペンシルでありながら
ダイブさせずに水面をなぞるように
ドッグウォークさせることも可能です
一般的なシーバス用のペンシルベイトと
同じように使うこともできるってことですね
・マイクロベイトパターンでベイトの動きが遅い
・ベイトボールが1か所にある
・ボイルが出る場所が1か所に集中している
・狙い目となる潮目の範囲が狭い
などなど1点をネチネチと重点的に攻める場合は
ショートジャークに加えてドッグウォークも有効
ショートジャークやドッグウォークで
移動距離をおさえた誘いをしつつ
その後、ロングジャークでルアーを逃がして
焦って青物が飛びついてくる
みたいな展開も期待できますよ!
水面直下早巻き
凪・ハイプレッシャー・快晴の空
ルアーマンとしては嫌な展開で
スピードを上げないと見切られる
といった場合には
ラピードをダイブさせてから
そのまま早巻きするのが有効になることもあります
こうすると水面直下(ミノーよりも上のレンジ)を
ミノーのようにブリブリしながら
不規則なタイミングでヒラを打ちながら泳ぎます
ストップを入れながらのジャークでは反応がなかったのに
早巻きにした瞬間に一気に反応が変わった
というのも経験済です
ルアーが見切られやすいときは
無類の強さを発揮するのでお試しあれ!
フックセッティング
この記事ではあまり長くならないように
基本的なフックの選び方に関して
簡潔に述べるようにしています
もっと詳しく知りたい方は
別の記事で詳しく解説しているので
お時間があればそちらをご参考にどうぞ
シングルフック
フックのジャラジャラ感をなくして
違和感なく食わせたり…
ロックエリアで岩にスタックする率を軽減したり…
こうした目的がある場合は
シングルフックチューンがおすすめです
とはいえ、ダイビングペンシルはブリブリ泳いで
シングルフックだとフックポイントが動きまくって
フッキングが決まりにくいデメリットもあります
そのデメリットをできるだけ軽減したい場合は
フロントフック:シングル1本
リアフック:シングル2本
このセッティングでいくのが妥当だと思っています
それぞれ好みはありますが
私が推奨するフックとしては
DECOYのキャスティンシングルと
VANHOOKのPL-79の組み合わせがいいと思っています
フロントフックはDECOYのキャスティンシングル
サイズは2/0(1.8g)を使用
リアフックはVANHOOKのPL-79
サイズは2/0(1g)を2本抱き合わせにしています
まぁこれはあくまで一例で
他のフックでも大丈夫ですが、
フックのウェイトに気をつけたらOKです
目安として前後合わせて4g程度にすると
ちょうど使いやすい浮力になると思います
トレブルフック
パッケージを開けた段階で
すでにトレブルフックがセッティングされていますが
錆びたら交換が必要になりますね
ちなみにトレブルフックセッティングの場合は
前後合計4g前後になるように
フックを選んでやるとOKです
刺さりやすさを重視するならがまかつSP
コスパを重視するならカルティバST-56といったところ
がまかつの針の場合は
がまかつSP H #1(2.0g)を
カルティバの場合は
ST-56 #1(2.1g)を使用しています
これもあくまでオーソドックスなパターンなので
もっと詳しいことを知りたい場合は
こちらの記事を参照してください
他の小型ダイペンとのローテ
もちろんですが
ラピードですべての魚を釣れるほど
ここ最近のルアーフィッシングは甘くなくて
ラピードでは取れない魚を
他のルアーでカバーしていく必要があります
たとえば海が荒れていたり
雨が少なくて海水の比重が重く
ルアーが浮き上がりやすい低水温期だと
ラピードでは浮きやすくて
水面を割ってうまく泳いでくれないときもあります
そんなときはヘッドが太くて
水掴みがよくて安定してダイブする
ラッシュダイブ140がおすすめ
ただ、ラッシュダイブだと太身で
ブリブリ泳ぎすぎてしまうので
ラピードと同じくらいのアピール力で
安定したダイブをしてくれるものを選ぶとすると
ガチペン130がおすすめです
ここで話し込みすぎると長くなるので
詳しく理由を知りたい方は
別の比較記事でご紹介していますので
マニアの方はそちらをご覧ください
また、魚の警戒心が強すぎて
ラピードでは出し切れない場合だと
ラピードよりも少しアピールの弱いものを
使って騙し切る方法もあります
ラピードのアピール力の位置づけは
小型ダイビングペンシルの中でも中間ぐらい
それでもできらないということは
相当なレベルでスレているということなので
その場合はマイルドなアピールができる
ララペン125Fにローテーションしています
ポッパーにもラピードにも出ない激戦区の魚が
ララペンに出る瞬間を動画にしているので
そちらもよかったらご参考に!
カラー選択
カラー選択は言い出すとキリがないですが
最初の1本を選ぶとなるとサイトピンキーがおすすめです
まず、蛍光ピンクとシルバーのフラッシングにより
暗い海中でもよく目立つので
マズメ時にも目立つカラーというのは言うまでもありません
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でも日中に使用すると派手すぎるのでは?
と思うかもしれませんが、
私は別の見解を持っています
実はこのカラーは、
ボディを横から見たらシルバーなのですが
上下から見ると色が塗られておらず
クリアカラーになっているんです
そして、ヘッド部分のピンクは釣り人側からはよく見えますが
魚から見えているのはほとんど
ボディのシルバーの部分と
腹と背中のクリアな部分だけなので
魚からの見た目はベイトフィッシュと似たシルバーカラーです
だから人間が思っている以上に
魚にとってはナチュラルなカラーなんです
そしていちばん大切なのがヘッドの視認性です
ヘッドが蛍光ピンクで見えやすく
釣り人からルアーの存在がわかりやすいのが
このカラーの最大の特徴です
たとえば、遠くの潮目・遠くの地形変化
遠くのナブラなどを狙う展開があったとします
そのときにルアーのヘッドが目立ち
自分のルアーの位置が正確にわかると
あと何回ほど巻けば潮目・ナブラ
ベイトを追い込みやすい地形変化に入るのか?
ということがイメージしやすいです
魚がルアーの後ろを追ってきたときも同様で
ルアーの視認性がよくて
現在のルアーの姿勢がわかっていれば
後ろについた魚に食わせるために
いま、ルアーはどの状態か?
次にどんなアクションをすればいいか?
など、アクションパターンのイメージが浮かびやすいです
以上の理由から、
私はサイトピンキーを愛用しています
カラーに関して専門的にまとめた記事があるので
もう少し踏み込んだ内容を知りたい場合は
こちらをご覧いただければ大丈夫です!
まとめ
今回の記事ではマイクロベイトパターンや
激戦区のスレた青物に有効な
ラピードF130について詳しく解説しました
まとめると…
・シーバスロッドでも扱える自重と引き抵抗
・安定した飛距離と飛行姿勢
・浮上が速くてクイックなアクション展開が可能
・ジャーク・ドッグウォーク・早巻き等なんでもこなす
・荒波や冬の比重の重い海水は苦手
→ラッシュダイブ140やガチペン130などで補完
・激スレ個体はララペン125Fで補完
こんな感じで使うことを前提に
ルアーボックスにしのばせておくと
重宝するルアーだと思います!
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